「仕事ができるやつ」になる最短の道
- 作者: 安達裕哉
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2015/07/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Deloitteで経営コンサルティングを行ってきた安達裕哉さんが執筆されたビジネス本で、
- なぜ働かなければならないのか
- どうしたら仕事が楽しくなるのか
をテーマに著者が仕事で関わってきた人たちとのエピソードを紹介するものです。
目次を列挙すると
- 今日からできること
- 1週間でできること
- 1ヶ月でできること
- 1年程度かけてじっくりと取り組むこと
- 3年は取り組むべき大きなテーマ
- 一生かけてやる価値のあること
といった内容であり、言われれば当たり前のようなことがシンプルにまとまっています。 これ一冊をちゃんと読めば、少なくとも社会人としての心得が身につくと思います。 (「当たり前」と称しているものの、私がそれらを実践できているとは到底思えていないのですが。。。)
以下では特に興味を持った(自分に言い聞かせたい)内容をまとめていきます。
今日からできること(決意する)
人生の変え方
- 人生を変えるのは一発逆転の出来事ではなく、些細な日常の習慣 (まずは続けること、短期的にはほとんど何も変化しない)
- 習慣を意識せずにできるようになったら、次の習慣に挑戦する(内容は問わない、ここまででおおよそ5年かかるとのこと)
- 1つ挫折したら、次のものを設定する(無理してできないことは続けない、自分にできないことを知ること)
- 決して他人のせいにしない(自らの人生は自ら決める自覚を持つこと、また仮に他人のせいだったとしても悩むだけ時間の無駄)
- 人に親切にすること
- 「人生変えようと思った時点で、すでに人生は変わり始めている」と思うこと(1.の習慣にも関わることのように思う)
まずは人生を変えるようと思うこと、次に些細な日常に変化を起こすこと。
目標を設定することは大事であると同時に怖いこと
大人は可能性と引き換えに、目標を決めるのだ
「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 37
- 「人生の時間は有限」であることを意識すること
- 「自分にできそうなことを目標にするか?」、「本当にやりたいことを目標にするか?」、もし後者なら時間がかかる
- 本当にやりたいことを達成するならば、人生の多くを目標達成に投じる必要がある
- つまり、多くの可能性を消し去る必要があり、無限の選択肢から1つを選び出す必要がある
1週間程度でできること(小さな変化を起こす)
「仕事ができるやつ」になる最短の道
「仕事ができるようになるためにはどうすればいいですか?」
「一番最初に案を出せるようになるよう頑張る」
「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 53
「どんな仕事でも、一番偉いのは『最初に案を出すやつ』なんですよ。批判なんて誰でもできる。でも『最初に案を出す』のは勇気もいるし、なによりも皆から馬鹿にされないように一所懸命勉強しなければいけない。だから最初に案を出すやつを尊重するのは仕事では当たり前です」
「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 52
任される人になるには
- 「納期を確認すること」(納期の順守は信用を獲得し、人の能力を高め、金を生む)
- 「成果を仕事の依頼者と合意すること」(任せる側が成果を明確にするケースは少ないため、会話から本音を聞き出し成果を合意せよ)
- 「仕事を分割すること」(ノウハウを人から教えてもらいたい、スケジュールを作りたいなら、まずは分割して取り扱えるようにすること)
- 「難しい仕事から取り掛かること」(見積もりの2-3倍かかるのは当たり前なので)
- 「行き詰ったら即相談すること」(絶対に無理な要求だって含まれている、遅れれば遅れるほど信用に関わる)
- 「説明責任を果たすこと」(仕事を任せた側は常に不安を感じているため、少なくとも週に一度は現状報告を行うこと)
- 「自分でゼロから考えず、前例を探すこと」(車輪の再発明は不要で、社内外の人に聞き、それでもだめなら本をそろえて探し出すこと)
- 「人への依頼は早めにし、1つ目から7つ目のことを守らせること」
話の分かりにくい人と分かりやすい人の違い
「相手の立場から自分の話を見ることができるかどうか」に尽きる
「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 61
- 過去から話すか、結論から話すか(相手は結果を知りたがるので、結論から話すこと)
- 抽象的に話すか、具体的に話すか(「早め」や「大事そうな」といった中身が判然としない言葉を避ける)
- 自分が話したいことを話すか、聞かれたことを話すか(聞かれたこと、知りたがりそうなことを話す)
- 一律の表現を使うか、相手の反応をみて言葉を変えるか(専門用語を使って相手の顔が曇ったのなら使わない、理解しているようであれば積極的に使ってみる)
- 詳細から入るか、全体から入るか(全体像から説明し、イメージを共有すること)
- 自分のペースで話すか、相手の理解のスピードに合わせて話すか(途中で相手の理解を確かめるのも大切)
- こそあど言葉を多用するか、避けるか(指示代名詞を避けること)
- 話が脱線するか、しないか(一度脱線すると立ち返るための質問などが加わり時間的にも理解的にもロスが大きい)
1ヶ月以上しっかりと取り組むべきこと(信頼を積み重ねる)
社内営業をする理由
「一所懸命、社内営業することで評価されたい、という人もいるし、それを喜ぶ人もいるんだ。実際、先輩と仲良くすることで仕事が円滑に進むこともある。だから全員を一律の評価基準で見ることはできない。人にはいろいろな得意分野があるんだ」
「いろいろな人が、いろいろな評価基準を持っている。できるだけ多くの人の評価基準にマッチする人が、評価されるはずだ。人事が示している評価基準なんて、ほんの一部さ」
「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 94
実はまだ腑に落ちていない・・・
コミュニケーション障害は3つに大別できる
- 言っていることの意味が分からない(その人の経験にある出来事、言葉を使わなければならない)
- 言っていることを誤解する(相手がどのようにこちらの発言を理解しているかを常に相手に聞くこと。誤解が生じた場合の多くは発信者の責任になるので気を付けること)
- 言っていることは理解できるが、理解したくない、やりたくない(相手の価値観を否定せず、相手の価値観に合致するような要求を作り出すことが求められる)
なぜあなたの意見が正しいのに誰も聞いてくれないのか
「自分と異なる意見を述べる人々に対して、3種類の反応がある」
「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 106
- 相手を敵とみなし、一方が折れるまで戦う
- あきらめること(無責任)
- 相手の意見を合理的だと考え、自分の意見に自ら反論してみること
「相手は敵ではなく、『合理的な人間』なのです。それを忘れなければ、対話の道は残されています。」
「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 108
以降、さらに1年、3年、一生をかけてとりくむことが続いていきます。 が、ちょっと時間がないので、まずは短期的に取り組めることをここにまとめておきます。
今日も頑張ろう。