「仕事ができるやつ」になる最短の道 - 続き
- 作者: 安達裕哉
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2015/07/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「仕事ができるやつ」になる最短の道 - gdgd 転職ブログ
↑の続きです。
再び目次を列挙すると
- 今日からできること
- 1週間でできること
- 1ヶ月でできること
- 1年程度かけてじっくりと取り組むこと
- 3年は取り組むべき大きなテーマ
- 一生かけてやる価値のあること
という内容でして、前回は1-3までまとめたので、今回は4-5章です。 かなりざっくりまとめていて、一部省略しているので注意してください。 また6章(一生かけてやる価値のあること)はテーマが壮大なのでまとめるには向いていないと思い、今回はスキップしています。
1年程度かけてじっくりと取り組むこと(努力を成果につなげる習慣)
なぜ「頭が良い凡人」になってしまうのか?
「頭の良い凡人」を安達さんは以下のように定義している。
- 学歴は概ねよい
- 話をすると鋭さや頭の良さを感じる
- 会社ではそれなりに出世するが部門長やトップにはなれない
- 世に聞こえるような突出した成果をあげているわけではない
なぜ彼らのような人が成果を挙げられないのか、その原因は以下の5つである。
- 「勇気」が凡庸である。大きなものを得るためにリスクの高いチャレンジをしているわけではない。
- 助けを求めるのが下手なこと。
- まわりに恐れられてしまっていること。
- 人にあまり期待しないこと。人当たりが悪く、また「この人はこの仕事を自分以上にできる」という認識がない。
- 頭の良さを最重視しすぎていること。行動力を軽視している。
コンサル会社で部下に仮した8つの訓練
- 「時間管理」手帳の使い方、タスク管理法、スケジューラの使い方からなる
- 「文章力の強化」セミナーのテキストを片っ端から短く要約させる方法が紹介されている
- 「ディスカッション」相手のプライドを傷つけることなく、自身の意見を理解してもらい、よりよい意見で合意を形成する技術を獲得すること
- 「会議の仕切り」議論が停滞した際に誰に意見を求めるのか、結論を出してしまう人を最後にするといった議長スキルを身に着ける
- 「人前で話すこと」人前で話す自信をもつこと
- 「読書」月10冊は読むこと、機会があれば仲間内で良い本を共有する
- 「『あなたはどう思うのか』という質問(を上司から受ける)」あらかじめ自分で考える癖をつける
- 「飲みの席でのマナー」 コンサル会社では必須スキル。そうでなくとも意外と役に立つ。
サラリーマンが出世するためのただ1つの方法
「上司の強みを活かし、成果をあげさせ、出世させる」
たとえ上司がどんな人であろうと、その人が出世しない限り部下は出世のしようがないのが現実である。
成果を出したい会社員は少額でもいいから、「副業」をしたほうが良い
重要なのは稼ぐ額ではなく、「稼ぐ練習」になることである。 すなわち、商品を自分でつくり、販売を行い、代金を回収して再投資する、一連のサイクルを体験することにある。
こういった経験の中から「なぜ売れないのか?」「なぜ使われないのか?」といった考えを身に着けることができる。
Googleでは「スマート・クリエイティブ」を提唱し、「実行力に優れ、単にコンセプトを考えるだけでなく、プロトタイプをつくる人間でかつビジネス感覚にも優れている」人材が求められているとしている(聞いただけで完璧な人材に思えるのだが・・・)。
副業の例としては以下のような感じである。
- YouTube でゲーム実況をやって稼ぐ
- ブログを書いて、アフェリエイトで稼ぐ
- 自分でつくった小物をネットショップに出店する
- 自分の部屋を貸し出すwebサービスを使う
- クラウドソーシングでちょっとした開発やデザインの仕事を受ける
- 小説を書いて、電子書籍を出版する
- 写真を撮って、それをサイトで売る
たった3日で身に着けたことは、皆がたった3日で身に着けられる
「たった3日で身につけたことは、皆が3日で身につけられる。技能の向上の方法は、人それぞれ、自分で見つけるしかない。結局のところ、人より絵がうまくなりたかったら絵を人よりたくさん描くしかない」 「今日から毎日1時間練習すれば、1年後にはなにもやっていない人よりも365時間分、高い技能を身につけられる。10年なら4000時間近く。これはもう絶対に追いつかれない。それが『卓越する』ということです」「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 146
3年は取り組むべき大きなテーマ(リーダシップとマネジメント)
部下を「何回も同じことを言わせるな」と叱責する上司は無能だ
「まず1回目のミスは、誰のせいでもありません。仕事にミスはつきものですし、完璧な人間はいない。」
「同じ案件での2回目のミス、要するに繰り返し起きてしまったミスは、本人の責任です。(中略)学習していないということですから」
「そして、3回同じミスを繰り返したときは、これはもう上司の責任です」、「再発防止策を本人にきちんと取らせなかったということですから。いいですか、繰り返し起こるミスは、本人の責任でなんとかさせるのではなく、仕組みでなんとかすべきです。そうしなければ組織にノウハウは残らないし、誰が責任をとるのかもあいまいになる。」「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 151-152
「頭の良いリーダー」と、「行動力のあるリーダー」どちらに人はついていくか?
「行動力のあるリーダー」のほうに人はついていく傾向があるとのこと。 間違えないことではなく、率先して行動し、間違えた時にはその非を認めて、素早く修正する人を部下は求めているようだ。
「良い上司」と「ダメな上司」を見分ける6つの基準
人当たりの悪い「良い上司」もいれば、人当たりの良い「ダメな上司」もいる。 ほめるほめない、人当たりの良しあしに関係なく判断できる基準として以下の6つが挙げられている。
- 「良い上司」は部下の得意な部分について自慢し、「ダメな上司」は部下の苦手なことについて愚痴が多い(着目点の違い)
- 「良い上司」は機嫌がよさそうに、「ダメな上司」は機嫌が悪そうに働く
- 「良い上司」は「会社の魅力」をきちんと語り、「ダメな上司」は「会社の課題」しか語れない
- 「良い上司」は謝れた、「ダメな上司」は謝れなかった
- 「良い上司」は「自分と違う考え方をする人」を重視し、「ダメな上司」は「自分と同じ考え方の人」を重視した
- 「良い上司」は勉強し、「ダメな上司」は過去の経験に頼っていた
もし、あなたが会社で「成果を出している」(or 出していない)社員なら
成果を出している社員は、本質的には「いまの会社の事業、商品」がその人の能力とマッチしているというだけの話だ。
...
もちろん、成果を出していない人を、成果を出している人と同等に扱うのは間違っている。それは成果を重視しない風土を作り出す。
しかし、成果を出している人は「いま、私は運がよいだけだ」と考えなければならない。実際そうなのだから。「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 166-167
だから、もしあなたが、いま成果を出している社員なら、謙虚に「成果を出していない人」がなにをすれば能力を発揮できるようになるか、一緒に考えなくてはならない。
そして、それは多くの場合、自分が思うやり方と違うものだろう。しかし、あなたはそれを受け入れる必要がある。「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 167
「楽に努力せよ」という上司がいた
「『努力せよ』はダメだ。『努力する方法を見つけよ』」「仕事ができるやつ」になる最短の道 p. 171
要は、つらいことを無理してやっても「苦痛に耐えているだけ」であって効果も薄ければ長続きもしない。
重要なのは「努力を継続するための工夫」も含めて「努力」となすこと。
読んでみて
基本中の基本のようでいて、できていないことが多く恥ずかしい気持ちでもあります。 私は「成果を出せていない不良社員」なので、色々と実践するべきことが多く勉強になりました。
特に気になった点は以下の4点です
- 「社内営業をする理由」
- 「たった3日で身に着けたことは、皆がたった3日で身に着けられる」
- 「コンサル会社で部下に仮した8つの訓練」
- 「『楽に努力せよ』という上司がいた」
結局のところ、こつこつ努力する必要があるのですが、努力の方向をこの本は簡潔にまとめてくれているように思いました。 私も月に10冊の本を読みきってみようと思う今日この頃です。